この秋、思い立って、数十年ぶりに山登りをした。
山に耐えられる気力と体力があるのか、見当がつかないので、標高差が500メートル以内、片道2時間以内の歩行という条件で、奥多摩の大岳山を選んだ。ケーブルカーで標高800メートル超の山頂駅、そこから武蔵御嶽神社を経て標高1266メートルの山頂まで往復の行程。帰りもケーブルカー使用。
山頂駅から神社までの坂道でまずあえぎ、芥場峠に至る急坂で登れるのかと弱気になり、大岳神社下と山頂直下の岩場に怯んで引き返そうか考えたりしながら、なんとか頂上へ。
無事、目標どおり山頂を踏むことができ、途中、苦しかったが、また楽しくもありで、2週間後の11月下旬に大菩薩峠行きを計画。
標高約1600メートルの上日川峠まで車、1897メートルの大菩薩峠を目指す。上日川峠の駐車場から見上げる大菩薩の稜線の木々が霧氷で白く輝いている。あれれ、途中で引き返しかな。
ま、それでも、登り始める。急坂であえぐことクダンノゴトシ。約2時間で大菩薩峠。ちょっと北に上がったところからの眺めが素晴らしい!
このときは、コンビニのおにぎりとペットボトルの水で昼食をすませたが、体が冷える。
そうだ、数十年前のキャピングガス社製ガスコンロがあったよな、あれでインスタントラーメンを作れば、山頂で温かい昼食をとれるな、と。
というわけで、次は、奥多摩の御前山を目指すことに。奥多摩周遊道路の月夜見第2駐車場・標高1096メートルまで車、そこから小河内峠経由、御前山・標高1405メートルを往復。
12月初旬、快晴の日だったが、歩き始めると思いのほか風が強く(3ないし4メートルくらい?)、木々に当たって轟々と唸る。小高い峰はすべて横の巻道を使って体力温存。途中の、幅1メートルくらいで両側が切り立った崖になっている痩せ尾根(しかし絶妙の名付け、まさに痩せた尾根)で転落の恐怖感。風に吹かれて体力消耗、”ソーヤの丸デッコ”という名前の見晴らしのよい峰にさしかかったところで、御前山頂上は断念、その見晴らしのよい峰で昼食休憩して引き返すことに。
見晴らしがよい割には風当たりも強くなく、ガスコンロとアルミの携帯鍋兼食器でインスタントラーメンの昼食。
荷物は増えるし手間はかかるが、温かい汁物が食べられるのはありがたい。お腹と心の両満足。
12月になって、1000メートル以上の山は、自分の体力ではおぼつかない。次は、数100メートル程度の里山を考えますか。