松任谷由実が、近々辞める安倍某とお友達だったようだ。辞めるという記者会見を見たか聞いたかして涙を流しそうになったとか。
反核兵器運動のラッセル・アインシュタイン宣言呼びかけ人にして哲学者・数学者のバートランド・ラッセル(1872-1970)が、第1次世界大戦に際して、反戦の論陣を張ったことはよく知られている。牢屋にも入った。もっとも、絨毯を敷いた特別室だったらしいが。なにしろ祖父は英国首相も務めた名門伯爵家の一員だったからね。
そのラッセルが、第1次世界大戦勃発を受け当時の英国国王が戦争遂行に協力するため禁酒することにしたのを聞いて、それまで飲酒の習慣はなかったにもかかわらず酒を飲むようになった。いわく、禁酒と好戦傾向には関係があるようだ。そうならば反戦主義者としては禁酒するべからざるなりと。
こういう、一種のユーモア、あるいは、ある種のこじつけとでも言えるものを、ひそかにバートランド・ラッセル主義と名付け、可能なかぎり実践することにしている。
この主義に照らして考えると、松任谷由実と安倍某がお友達だということは彼女の音楽と安倍某の考えていることもお友達だということだ。しからば、安倍某の反憲法的姿勢にはまったく同意しない自分としては、松任谷由実の音楽にも同意しないとしなければならない。
これゆえ、自今、松任谷由実の音楽はいっさい聞かないことをここに厳粛に表明する。