東京都議会議員選挙の某選挙区における無効投票の研究

先だっての都議選。全体の選挙結果がどうだこうだとかは置いて、自分の住む自治体のミクロな投票結果について。

ここはこの自治体単独の一人定員区。小選挙区ですね。そこに今回は立候補者二人。結果は都知事与党公認候補者26344票、現政権党公認候補者16045票。投票総数43742、当日有権者数112223人、投票率38.98%。投票総数のうち、無効投票1353。

無効投票の内訳が発表されていないので、それを知りたくて、投票日の二日後の火曜日に選挙管理委員会を訪ねた。直後で疲れも解消していないだろうなか、手書きメモで教えてくれた職員の方ありがとう。

で、無効投票の内訳。白票862、雑事267、記号・符号118、候補者でないものまたは候補者となることができない者の氏名を記載55、候補者の何人を記載したか確認し難い47、二人以上3、候補者の氏名のほか他事1。

「白票862票」、なにも書かずに票を投じた方の思いはさまざまだろう。立候補者双方に義理があっていずれにも決めかねるが投票義務は果たしたいとか、あるいは、投票義務は果たしたいが立候補者のいずれも意に沿わないとか。無視できる数字と見るか、800人余りもおられた見るべきか。「雑事267票」、雑事というのはどんな内容ですかという問いに、職員の方は少しムッとした表情で、そんなこと知りませんよ、と。「記号・符号118票」、はてどんな記号や符号をお書きになったのだろうか。○?、それとも✕? 「候補者でないものまたは候補者となることができない者の氏名を記載55票」、どなたのお名前をお書きになったのか、大事な方のお名前?、ご自分の名前? 「候補者の何人を記載したか確認し難い47票」、これ、立候補者の名前を書き損じられたのだろうか。であればもったいないことではある。「二人以上3票」、立候補者二人の名前をお書きになったのかな? 甲乙つけがたいというわけで。「候補者の氏名のほか他事1票」、候補者名プラス頑張れ、期待している!とか? だとするとせっかくの心遣いが蛇足になってしまった。残念。 

ところで、無効投票の内訳を発表しないのはなぜか(つまり有権者個人が選挙管理委員会に出向き、職員の方がメモ書きを作るという双方に手間がかかることをしなければならないのはなぜか)という問いに、メモをくれた職員とは別の上司の方(事務局長?)が、後刻、電話の会話のなかで、その必要性がないからとお答えになった。

選挙は民主政治の大事、その結果は末の末に至るまで発表するのが原則ではないかと自分は思う。無効投票の内訳についても同断。必要があるかないかは有権者が判断することだ。ま、でも、このことについて職員の方と争ってもらちがないので、そうですかといって引き下がった。これからも、選挙の度に無効投票の内訳を尋ねて選挙管理委員会に詣でることになりそうだ。