米国は第2次南北戦争状態?

現在の米国大統領は、伝えられるもろもろのふるまいからして、ほとんどもっぱら、地理的に中部南部の、所得階層的に中層以下の、人種的に白色系の、宗教的にキリスト教プロテスタント保守派の、必ず投票に出かけ自分に投票するという意味での強固な忠誠心を持つと彼が考える米国民に向けてのみ、語りかけているように見える。

これは、分断をも辞さないという意志の現れと判断して差し支えなかろう(他国の元首に対してはなはだ失礼ながら、彼が、そもそも、まとまった意思というものを持っているとして)。すると、彼は、日本語では南北戦争、米語ではAmerican Civil WarもしくはThe Civil War、つまりは市民どうしの戦いすなわち内戦の引き金を自ら引くことを想定しているのだろうか。

前回の内戦勃発時の大統領は、リンカーン。名分は奴隷解放。今回、それが起こるとして、大統領はあの人。そして名分は?

「人は40歳を過ぎたら…」

「男は40歳を過ぎたら、自分の顔に責任を持て」と言ったのはリンカーンだが、現代では、フェミニストの指摘を待つまでもなく、「男」は「人」と置き換えるのが自然だろう。何十年も生きてきた人物が、その年輪にふさわしくない未成熟な顔つきや立ち居振る舞いをさらすということは、その人物がいい加減な人生を生きてきたことの証だ。

ところで、この国の政界には、リンカーンの言葉にぴったりの、人生をやり直した方がよいのではないかと思わせる面々にあふれている。今回は、そうした面々の右代表として、民主党お子さま内閣の財務大臣、安住某にご登場願おう。

この人物、そんなに時間をかけて観察したわけではないが(そんなことに時間を使うほど暇ではない)、童顔というよりもガキ面であり、その立ち居振る舞いは、ほとんど小学生のそれである。

ネットでは、財務官僚にたらし込められるまでの時間の順に「菅3週間、野田3日間、安住3時間」という評判が流れているが、言い得て妙だ。なるほど、小学生の坊やなら、3時間もかけずに丸め込むことなど、財務官僚にとっては朝飯前どころか、赤子の手をひねるより容易なことだろう。

小学生程度の(と言ったら小学生に失礼か)理解力しかない人物が、一国の歳出歳入の責任者であるとは、一体全体この国はどうなっているのか。