経済団体の幹部は何時からそんなに偉くなったのだ

日本経団連や経済同友会の幹部が、国家予算の成立を妨げる議員は給料泥棒だとか、予算の成立に反対するのは無責任だとか、しきりに発言して、政治にくちばしを入れている。

この連中は、何時からそんなに偉くなったのだ。

全国的な経済団体の幹部といったって、しょせんは、企業家の集団に過ぎない。彼らの最大の関心は、自分たちの企業や業界の個別的かつ局所的な利害にあり、それ以上でもそれ以下でもない。

しかるに、国家予算の関わるところは、国民全体の福利であり、天下国家の行く末である。一企業家やその集団の利害関心を遙かに越えている。

主権者である国民は、その遙かに大きな問題の解決を、自らが選んだ国会議員に付託したのだ。来年度予算をどうするかは、国民の代表である議員に委ねられているわけで、早期成立を図るもよし、異議ありとして精査した結果、成立が遅れるもよし、である。遅速いずれにしても、国家予算は政治課題の中の政治課題であり、政治そのものである。

政治つまりは予算が、良いものなのか悪いものなのかは、国民が選挙において判断する。これが民主政治というものだ。

それを、経済団体の幹部が、上から目線で偉そうに説教を垂れる。いったい、何様のつもりか。企業家は、自分たちの商売に専心しておればよいのであって、そんな無駄口をたたく暇があったら、良い商品を少しでも安く供給できる努力をすべきである。それが彼らに天から与えられた役割なのだ。分をわきまえよ。

また、議員諸公は、このような分をわきまえない連中の不遜きわまりない発言には、大いに怒らなければならない。献金を受けているスポンサーだから、何にも言えないなんぞとは口が裂けても言ってはいけない。