米国大統領選二題

一つ。投票日の前後、首都ワシントンのホワイトハウス近くでは、なにごとが起こるやもしれぬ不安感から、住民が窓に板を打ち付けていたが、なにも起こらぬ様子なので、板をはがし始めたとNHK・BSデータ放送ニュース。結果を素直に受け入れない候補者あるいはその支持者が乱暴狼藉に及ぶかもしれないと住民が怯える近代民主主義の”母国”。

二つ。来年1月にはその職を去るだろう大統領が、意見の違い(人種暴動に連邦軍を派遣することを拒否した)を理由に国防長官を解任したが、新国防長官の任命に必要な議会上院の承認が出る見通しは暗いとこれまたNHK・BSニュース。選挙に負けて破れかぶれの八つ当たり。シェイクスピア『コリオレイナス』の主人公さながら、大人になりそこないの大統領

米国は、かつて、世界の諸問題を解決する力を持つと自負していた。その米国が、今や、問題そのものになりつつある。