クリントン女史天皇会見と宮内庁長官のダブルスタンダード

過日、アメリカ合衆国国務長官ヒラリー・ローダム・クリントン女史が来日した。5時間の滞在だったそうな。

この短時間に、女史は、日本国総理大臣菅直人閣下に、おそらく「焼きを入れた。」 「アンタ! なにやってんの!いくらアメリカの番犬役を忠実にやってるからといって、反原発の世論を勢いづかせるようなフクシマの不手際を繰り返すようだと、クビにするわよ!」

このあと、女史は、皇居で天皇皇后と会った。

うん? 彼女は国家元首? あるいはそれに匹敵する人?伝えられるところによると、女史は、「元大統領夫人として」面会を希望したのだそうだ。

ふーん。

1年ちょっと前、中国の国家副主席と天皇が会見した際、宮内庁長官羽毛田氏は、天皇会見の「3ヶ月ルール」を盾にとって異議をとなえた。いわく、「天皇陛下の健康上の理由もあり、外国の賓客との会見は相手が元首級を原則とし、3ヶ月前までに外務省を通じて宮内庁に申請し、調整の上…なのに、中国副主席はいきなりのことで、民主党、とりわけ小沢幹事長の横暴だ」というものであった。

羽毛田氏は、なぜ、今回のクリントン女史の会見については異議をとなえないのか。3ヶ月前に申請したものではあるまい。しかも、女史は元首でも何でもない、ただの外務大臣だ。元大統領夫人? そんな人物はこの世には掃いて捨てるほどいる。

つまりは、アメリカならよくて、中国はダメ、ということなのか。つまり、ダブルスタンダードだな。

こういうことをやるから、日本はアメリカの属国、本当の独立国ではないと思われるのだ。