「皷腹撃壌」

「お日様が昇れば起きて田畑を耕し、夕暮れになれば帰って寝る、政治がどうのこうのなんか関係ない、お腹がいっぱいで楽しく遊べれば、それで満足さ。」

中国の古典が伝える、理想の政治がもたらす理想の世の中の住人の姿です。

そう「鼓腹撃壌」です。ほかに何の心配もなければ、腹つづみをう打って足を踏みならしながら踊る毎日、それができればそれ以上なにを求めようか、というわけです。

反対に、心配ごとがあれば、「鼓腹撃壌」なんかできはしません。庶民に、今日という日を無事送れるのか、明日はどうなるのか、心配させるような政治しかできない為政者は失格だということです。

しからば、現下のわが国ではどうでしょうか。

現政権は、南西の海上に現れた異国の漁船一つもあしらえないどころか、その始末に失態を重ね、天下に醜態をさらす有様。これでは、われら庶民は「鼓腹撃壌」どころか、おちおち寝てもいられません。まさに為政者失格です。

またまた、中国人の発想を借りれば、このような失格の為政者が出たら、天が命を革めて、別の人物を為政者に据え、新たに天下をゆだねることになります。(易姓革命)

それが道理というもの。多少なりとも理屈がわかるのであれば、為政者として今回のようなとんでもない失態を演じたら、出処進退をどうするかは他から言われなくてもわかるはずです。

で、あの人はと見れば、まあ、そこのところは、ご本人が重々承知しておられると思いますよ。なにしろ、これまでの野党時代、さんざんに相手方の出処進退をあげつらってきたお方なのですから。まるで出処進退の専門家。まさかこんなことをしておいてそのまま「続投」とは、夢ゆめ考えちゃおられないでしょう。

ねえ、伸子さん、あなたもそう思うでしょ? あなたのご亭主は、もう、賞味期限切れですよ。早く、棚から撤去しなくちゃ。