NHK・BSの”ニュース”

NHK・BSを見ていると、毎時50分から10分間設定されたBSニュースという帯番組につきあわされる。4~5本の”ニュース”と末尾の株価・為替相場読み上げが定番の構成。

NHK(に限らないが)が御用放送だなということを実感するのは、災害発生時の報道ぶり。どこそこで、なにそれが起こったというのは、まあ、当然。おかしいのは、首相が万全の対応を指示しましたとか、政府が災害対策本部を作りましたとか、アナウンサーがマジ顔で読み上げること。

首相が万全の対応を指示したり、災害規模によっては対策本部を作るのは当たり前だろう。これって、朝になったら朝になります、夕方になったら夕方になりますと言っているのと同じことだよ。こんなのがニュースかね。そうじゃないだろう。首相がちゃんとやっています、政府がちゃんとやっていますという広報活動だ、これは。

その昔、「神の国」だと言った首相がいて、愛媛県立水産高校の実習船がハワイ近くで米海軍原子力潜水艦に当てられ沈没し犠牲者が出た報告を受けてもゴルフをやり続けたことを非難されけっきょく辞めることになった。そういえばこの人、今、オリンピックだオリンピックだとはしゃいでいるな。

するべきことをしなかったらニュースだけど、首相が万全対応を指示したなんざニュースでもなんでもない。それをしれーっとして垂れ流すNHKを御用放送と言わずしてなんと言う。

2019年10月22日のNHK・BS番組

NHK・BSで1998年の映画「仮面の男」をやっていた。

元ネタはデュマの『ダルタニアン物語』。
ルイ14世、実はダルタニアンと前王の王妃との間にできた双子の一人で、鉄仮面はその弟というブルボン王家のゴタゴタ話。
『王子と乞食』のような取替っ子の話でもあり、王家の道徳的堕落(表向きは”姦淫禁止”の十戒が基本戒律の(はずの)カトリック教守護者を任じながら、実は…。)の話でもあり、訓練しだいで王のフリをすることは難しくないという話でもあり、王制の非合理を皮肉っているとも解釈できる映画。

つづいてBSの街歩き番組。
パリの13区、ビュット・オ・カイユla Butte-aux-Cailles、パリ・コミューンの故地の紹介。そこにはパリ・コミューン広場もある。ちらっと見せていた。歩道のカフェで、作詞者によってコミューン当時の同志の女性に捧げられた「さくらんぼの実る頃」を歌う老人男女カップル二組、その一人の男性が「恋と革命はいつも敗れるのさ…」と。彼らはコミューンの記憶を留めている。
壊れた家電製品を再生することを学んで、ドロップ・アウトした高校生を再度軌道に乗せる 都立高校のエンカレッジスクールみたいな 学校が出てきた。この手の問題解決への模索は洋の東西を問わないな。

日本王家の めでたかるべき 代替わり式典当日に、王制への皮肉とパリ・コミューンにかかわる番組を放映する”みなさまの公共放送”NHK。少数派であろう王制を支持しない国民に配慮して、代替わり祝賀一辺倒ではなく、あえてそのような編成にしたのか。まさかね。

NHK受信料が払えない

NHKのホームページで、ブラウザーとしてFirefoxを使い、クレジットカード一時払で受信料を払おうとすると払えないという話。

Firefoxで、NHKのホームページにアクセスし、受信料支払画面で、クレジットカード一時払をクリックすると、下の画面のようなことになって先に進まない。下の画像はWindows10のもの。

NHK受信料のクレジットカード一時払いの画面

NHKふれあいセンターに電話して、クレジットカード一時払にアクセスできないというと、しばし待たされて、男性のオペレーターが自分の手元の端末ではアクセスできるという。

電話を切って、Windows10ノート、Windows10デスクトップ、Ubuntu18.04デスクトップ、MacBookProのEl Capitanで、Firefox、Chrome、Edge、Safariを試す。結果は、Firefoxのみアクセスできず、他は皆アクセスできる。ふれあいセンターに再度電話、女性オペレーターに以上のことを申し述べ、Firefoxでアクセスできるようにするか、Firefoxは使えないと表示してほしいと要望。上に伝えます、ということだったが、さて。

NHK朝の連続ドラマの反社会性

今、NHK朝の連続ドラマは、ニッカウィスキー(固有名詞としてはウィスキーのィの字が特有のものであるようだが今は使わない)の創業者夫婦が主人公のようである。この宣伝効果なのか、巷ではウィスキーの売り上げが伸びているとも聞く。

筆者は、アルコール飲料といわゆる違法ドラッグとの間に習慣性・依存性薬物としての本質的な差異はなく、かたやアルコール飲料が合法で課税対象とされ、かたやドラッグの類が違法で当局の取り締まり対象とされるのは両者の発生の歴史的事情(アルコール飲料の発明はおそらく人類開闢とともに古く、その他のドラッグ類は古いが一地方にとどまるか、あるいは最近の発明)によるものでしかないと考えるものである。

アルコール飲料は、すべての習慣性・依存性のある薬物と同様、無害ではない。酩酊運転の危険は言うに及ばず、肝臓障害など各種の内臓疾患、はてはアルコー ル依存症(いわゆるアル中)などその害をあげればきりがない。だから、伝統宗教はキリスト教を例外として、仏教もイスラムも禁酒を戒律とするのだろうし、 キリスト教国としては異例かつ無謀な試みとはいえ、かつて米国で禁酒法が行われたのもそのような理由からであろう。

現在でも、アルコール依存症から抜け出そうと塗炭の苦しみを味わっている人も少なからぬことだろうし、その治療に当たっている精神科医療関係者からすれば、 アルコール飲料の販売と広告・宣伝がほとんど無制限であり、街に氾濫するコンビニエンスストアでそれこそコンビニエントに入手できる現状は噴飯物であろ う。

そのような事情を考慮すれば、現代社会におけるアルコール飲料の製造と販売、及び消費については、それが違法薬物と同じような危険なものであることを認識の前提とした上で、その他のこの種の歴史的背景をもつ事柄(煙草の製造と販売、及び消費)と同様、製造と販売については現在よりもいっそう厳格な規制(販売についてマスメディアを通じての広告・宣伝の規制、それが習慣性・依存性のある薬物であることの周知、販売場所の制限)を実施すべきだと思う。

このように考えると、「皆様のNHK」やら「公共放送」を自称するNHKが、アルコール飲料の危険性について一切触れることなく、ウィスキー製造及び販売会社の創業者夫婦の苦労話を、朝っぱらから、延々、半年にわたって「美談」として垂れ流すことが、いかに反社会的な犯罪行為であるかがわかる。

そもそも、NHKはこのような内容のドラマを制作・放送すべきではなかったが、放送してしまった以上、その後始末を能う限りすべきである。今からでも遅くない、毎回の放送ごとにテロップないしアナウンサーの言葉で、アルコール飲料の危険性を周知するなどし、次回の連続ドラマはアルコール飲料の危険性をテーマとした内容で「解毒剤」として放送すべきである。

もしNHKがこのような反社会的な行為について無自覚なままこのウィスキー連続ドラマを放送し続けるなら、ほとんど野放しに近いアルコール飲料の販売状況を憂慮する一市民として、NHKに対してしかるべき抵抗を為す権利を留保するものである。

タガがはずれかけたこの国

NHKの経営委員長が、東京電力の社外取締役との兼任を批判され、兼任は違法ではないとしていったんは続投を表明したものの、数日後に撤回して辞意表明に至るというドタバタ劇を演じたが、辞意表明の記者会見で、経営者は昨日判断したことでも状況が変われば正反対の判断をすることもある、という趣旨の発言をしたという。

「君子豹変」ということだと言いたいのだろうが、それは違う。この程度のことにそんな大仰なことを持ち出したらお天道様に笑われる。いちおう公共放送ということになっているNHKの監督組織の責任者と、個別企業の取締役の立場とが両立し得ないことなど、ちょっと気の利いた人間なら、たとえ中学生でも直ちに分かることだ。

この人物、JFEホールディングスの社長だったそうだが、JFEといえば川崎製鉄と日本鋼管が合併してできた会社だ。この程度の人物でも、日本を代表する製鉄会社の責任者が勤まったとは驚きである。

が、しかし、こんなことにいちいち驚いていては、この国では身が持たないかもしれない。総理大臣をはじめ政府高官から政権党幹部に至るまで、誰一人として公約違反や失政の責任をとろうとしない有様では、たかがNHKの経営委員長ごときが、中学生に引けをとろうとなんだろうとお構いなしなのだろう。

上が上なら下も下、どうもこの国は、タガがはずれかけているらしい。

最近の録画機器のありがたさ

NHKの衛星放送で、ある映画監督が選んだ日本映画100選というのをやっている。

こういう企画をたてるNHKもNHKだが、引き受けるこの映画監督も映画監督だ。同業者が同業者を選ぶ? そんな大それたことをよくやるね。先輩・同僚監督の仕事への敬意や畏怖のようなものを、この人は持っていないのか。もし、そのようなものを持っているのなら、とうていこんな失礼なことはできないと思うのだが。

おまけに、このシリーズ、一本の映画の前後に、この映画監督とは別のタレント風映画監督と女性アナウンサーのしゃべりを入れるのだが、これが蛇足の典型ときているから、興ざめなことこの上ない。

だが、ありがたいことに、最近のハードディスク録画機は、映画本編前後のくだらないおしゃべりを、簡単に消去できるようになっている。だから、衛星放送の映画は、放送時点では鑑賞しないで、しかるべく時間をおいて後に、この蛇足部分を消去して見ることにしている。

こうすると映画そのものの鑑賞に専念できてすこぶる快適だ。当世の家庭用AV製品のこうした機能には感謝である。

 

 

アナウンサーの品性

データ放送で天気予報を確かめるため偶々見た、今朝のNHKニュース番組、大リーグ情報を扱ったコーナー。

折れたバットが胸に当たり怪我をした選手が苦痛に顔をゆがめている映像にかぶせて、アナウンサーがそれを茶化す駄洒落を口にして相方のアナウンサーと楽しそうに笑った。

人が痛い思いをしているのに、同情するどころか、笑いものにする無神経。

どういう育ち方をしたのだろうか。親の顔が見たいものだ。

人気稼業のアナウンサーのことだから、それなりの学校を出ているのだろうが、いったい何を学んできたのか。

この人たちは人生をもう一度最初からやりなおした方がよい。