大人と子ども

昨日、電車に乗ったら、車内の液晶広告画面でニュースというものを流していた。日米外相会談をやるらしい。

アメリカの女性外務大臣の、老獪を絵に描いたようだがかなりくたびれても見える顔が映し出され、続いてわが国の外務大臣だという、中年のように見えるが未熟な若者のようにも見える男性がうれしそうに歩いているところが映し出された。

ありゃりゃ、これは勝負にならない。

一方は、その力に陰りが見え始めているとはいえ、当代におけるローマ帝国ともいうべきアメリカ合衆国の外交を司る人物である。好きか嫌いかは別として、その外交交渉力はかなりのものであろう。

他方、このうれしそうに歩く何とも年齢不詳な男性。以前、TVのニュースショー番組で発言しているのを見た記憶があるが、そのときの印象では、まあ、中学生の学級委員に毛が生えた程度の人物で、とてもじゃないが、国益をになってローマ帝国ならぬアメリカ帝国の代表と四ツ相撲が取れるような人物ではない。

大人と子どもだ。これじゃ喧嘩にならない。

といっても、いまのわが国は、ふつうの主権国家ではなくアメリカ帝国の保護国みたいなものだから、一方が大人で当方が子どもであってもこれはこれでいいのかもしれませんな。それなりに調和がとれている。わが国が保護国である限りはね。