『文藝春秋』という骨董品

『文藝春秋』が電車に中吊り広告を出していた。

まだ、こんな雑誌が発行されている(ということは買う人もいる)ということは驚きである。すでにして骨董品のようなものだろう。今、買っておくと、将来値打ちが出るかもしれない。「昔々、2012年という時に、こんな時代錯誤を堂々とやらかしていた雑誌がありましたとさ」とね。(二束三文、「尻の穴を拭くにも使えねえ」と尻を持ち込まれても責任はとれません。悪しからず。)

しかも、そのタイトルがスゴい。いくつかを以下に。

「昭和の終わりと平成の次の世」  「安倍晋三 民主党に皇室典範改正は任せられない」 「嗚呼「同級生」たかが同い年されど同い年」 「公開質問 小沢一郎「全財産目録」」

いいのかね「平成の次の世」なんて言っちゃって。なんだか、平成よ、早く終われと言っているようにも見えるが。そう言われた当事者はどう思うかな。「安倍晋三」。自分になら任せてよとでも言いたいのか、あの無責任ぶりで世界に恥をさらした当人が。ちっとは恥ずかしくないのかね。「同級生」。年齢的なではなく精神的な年寄り向け懐古趣味。「公開質問」とやらは、アノ「田中角栄研究」の柳の下をねらっているのか。古い。2匹目はいないと相場は決まっているのだが。

誰の文章だったか、『文藝春秋』の創始者・菊池寛の不作法な食事ぶりに辟易する場面が出てくるの思い出したが、人が人なら雑誌も雑誌、下品なものはどこまでも下品である。