日米安保という名の「国体」

第2次世界大戦前は、万世一系の天皇統治が「国体」であった。

戦後は、日米安保体制が不動の「国体」になった。

小沢一郎氏をおとしめようとする連中の性根を腑分けしていくと最後に残るのは、日米安保という名の「国体」を護持しようという心性なのだ。

日米安保体制を変革しようとする人物は、万世一系の天皇統治に反対する人物と同様の「国体」の破壊者、すなわち非国民だから、法の保護の外におかれる。基本的人権は認めない。でっち上げの「政治とカネ」だろうが拷問による自白だろうがお構いなしというわけだ。

そう考えると、官僚(検察)・マスコミ連合軍による小沢たたきの構図がよく見える。

彼らは、戦前もそうであったように戦後も「国体」の守護者なのだ。戦前の有力なメンバーだった陸軍海軍が今は抜けているという違いはあるが。

彼らは、小沢氏のように覚悟を決めて日米安保という「国体」を変革する行動を起こそうとする人物が現れると、一斉に牙をむいて襲いかかる。

菅なにがしのような覚悟もなにもないどうでもよい軽い連中は泳がせておくし、仙谷なにがしのように小沢氏つぶしの先兵役は重宝に使う。

官僚(検察)・マスコミ連合軍が「国体」の護持者になるのは、そうすることで現世的な栄耀栄華を極められるからという実利があるからなのだが、それにしても、機を見るに敏な連中である。

敗戦後の米国軍隊による占領とその下での「民主化」。権力は大日本帝国天皇から米国に移転したのだ。そして、彼らのご主人様も、天皇から、勝利者であるアメリカに取って代わったというわけだ。

こういう連中のことを、オポチュニストというのだったと思うが、要するに節操のない連中ということだ。

それを、日本の官僚は優秀だとか清潔だとか持ち上げるバカが後を絶たない。

困ったものです。