5日前に、ネットで注文したDVD「渚にて」が宅配会社のメール便で届いた。発送者の所在地は九州の佐賀。これが届いた当日、別の荷物を配達してくれた宅配会社のドライバーの話では、特に九州から東日本向けの便がペットボトル入りの水の大量の配達で混雑しているとのこと。大震災の影響がこんなところにも。
その「渚にて」。中学生の頃、3番館で見て、ネビル・シュートの原作も翻訳で読んだ。
で、このたびの再見。映画の冒頭、「ワルツィング・マチルダ」を背景音楽に原子力潜水艦が浮上するシーン、寄港したサンフランシスコで、そこが故郷の水兵が脱走するシーン、政府が配給する安楽死のための毒薬を人々が黙々と受け取るシーン、フレッド・アステア扮する自動車レース狂の科学者がガレージで排ガスで自死するシーンなど、かつて見たときの強い印象とほとんど変わらないものを感じた。
映画の細部にわたる技術的な出来不出来はわからない。が、しかし、福島原発の破滅的な事故とそれによる放射能汚染の脅威に直面している今、ブログ主にとってこの映画は絵空事ではない。