法律的正当性と政治的正当性

現在の内閣総理大臣は法律的正当性をもっています。

憲法の規定にしたがい、国会の指名に基づいて天皇が任命したからです。

しかし、政治的正当性はどうでしょうか。

そもそも、彼がその地位にあるのは、国会、とくに衆議院で与党議員が過半数を占めており、その与党議員がほとんど漏れなく、指名投票に際して彼の名前を書いたからです。

では、なぜ与党議員はそうしたのか。それは、代表選出の党大会で彼が当選したからです。

そこで、この党大会が問題です。

先の民主党代表選、結果はご存じのとおりです。国会議員票は伯仲、地方議員・党員・サポーター票は小沢一郎氏ではないもう一人の人が多数を占めました。

この国会議員票以外の票が問題です。

ブログ主は、この票は例の大マスコミの不正なネガティブキャンペーンによる世論操作 によって作られたものであると考えています。とすると、今の総理大臣は、大マスコミの世論操作の結果、その地位についたことになります。

民主政治においては、政党の代表選挙であれなんであれ、有権者の投票行動の如何が最終的決定権をもつのであり、有権者が投票するに際しては、決定すべき対象について過不足のない適切な情報を手にしていることが大前提です。しかしながら、この点について、上述の通り、今般の民主党代表選の投票結果には重大な疑義がつきまといます。

すなわち、小沢氏の対立候補の当選には政治的正当性が問われることになり、ひいては、その人物が内閣総理大臣であることには深刻な疑義があることになります。

困ったものです。

(以下は、2010年9月25日追記)

現の内閣総理大臣の国会における指名投票は6月に行われたので、9月の民主党代表選との関係如何ですが、この代表選挙は党代表であるあの人を最高責任者として戦われた7月の参議院選挙 で歴史的敗北を喫した責任を問う信任投票の意味をもっていました。結果はあの人の当選すなわち信任となったため、彼がそのまま内閣総理大臣の地位に居続けることの根拠になっているので、やはりブログ主の主張する民主党代表選の政治的正当性への疑問、ひいては彼が内閣総理大臣でいることの政治的正当性が問われ続けることになります。

(以下は、2010年9月29日追記)

上記で、国会議員以外の票が問題である旨述べましたが、その後、もう一人の人に投票した206名の国会議員の票も同様に問題であると認識するに至り、もう一人の人に投票した国会議員票も含めて問題であると訂正します。