国辱的官房長官

官房長官が、尖閣諸島周辺領海への中国漁船侵犯事件について、「司法過程の理解が全く異なることについて、もう少しわれわれが習熟すべきであった。」と記者会見で述べたいう。

エッ、本気ですか、まさか、冗談でしょう、というのが最初の感想。

しかし、冗談ではないらしい、ほんとうに、この官房長官はこのように考えているらしい。

いやはや、恐れ入りました。この程度の人物が、この人口1億2千万の、やや斜陽気味とはいえそれでも世界第3位の経済大国の、しかも内閣の要をつとめているのです。

この人、いちおう弁護士の資格を持っているのでしょう。既成マスコミ情報ではそうですね。既成マスコミが例のごとく嘘を伝えていないとして。

いったい全体、この人はなにを勉強してきたのでしょう。

中国が、共産党一党独裁の国であることは天下周知の事実です。その国の司法過程とやらが、言論の自由あり、三権分立ありで、複数政党が権力の獲得を争うわが日本国のそれと違うことくらい、気の利いた小学生なら知っていますよ。

それを、言うに事欠いて、「習熟すべきであった」とはなんたること。しかも、そのような無知きわまりないことを、記者会見で堂々公言するこの無神経!

いやしくも彼は官房長官です。彼の発言は内閣を代表しており、内閣を代表するということは、対外的にわが国を代表するということです。

この人物が、一私人として発言するのならばどんなに無知であろうと不勉強であろうと、どうでもよいことですが、今はそうではありません。彼は、この発言によってわが日本国民の顔に泥を塗りました。日本国民はこの程度なのか、と世界中が判断する材料を提供することによって。

国辱とか国恥という言葉がありますが、この人物は典型的な国辱的存在です。

さて、この程度の人物をその地位につけた内閣総理大臣の責任、その内閣総理大臣を信任した代表選挙でこの人物に投票した民主党の国会議員、地方議員、党員・サポーターの責任は重大です。