モバイルギアとポメラ

KING JIM の pomera DM20 プレミアムシルバーを購入した。

2年ほど前に最初の型が出た頃から、気になっていたのだが、テキスト入力だけで2万円台は高いなあ、というのが正直なところだった。その後、上位機種のDM20が出たときも、ぐらっときたが、やはり価格で思いとどまった。

数ヶ月前、シルバーの新色が発表され、最近になって、インターネット価格が2万円を切るまで下がったので、思い切って購入した。

ブログ主は、12年前に購入したNECのモバイルギアMC-MK22を現在も使用している。

このモバイルギア、横長のモノクロ液晶ながら、乾電池駆動で長時間使用可、携帯にまあまあ苦にならない大きさ、数秒で立ち上がる反応の良さ、非常に打ちやすいキーボーなどポメラの元祖のような存在である。途中、お蔵入りの期間も少なからずあったのだが、主に、文章の書きはじめ(いわゆるキックオフですな)や文章の原型のそのまた原型を作るときなどに、重宝している。

モバイルギアには、電子メールやインターネット閲覧の機能もあるにはあるのだが、携帯電話の同じ機能の使い勝手の良さに負けて、さすがに、現在では使うことはない。

しかし、日進月歩どころか秒進時歩の感もあるデジタル機器で、まだ現役というのは偉いものだと思う。それは、携帯可能な電子テキスト入力機としての基本をきちんと押さえて作られているからなのだろう。さすがに、蓋兼液晶画面と本体とのヒンジ部分にひびが入り、蓋が若干ゆるくなってきたがキーボードの打ちやすさはいまだに健在である。

そこで、ポメラ。まだ、使いはじめて1日なのだが、モバイルギアのように電子テキストの入力機械としての基本をきちんと押さえ、しかもさらに携帯性に磨きをかけた作りになっている。手に持ったところでは重さはモバイルギアの半分のように感じる。日常的に持ち歩くのが苦にはならないようだ。

懸念としては、携帯性の向上の工夫であるキーボードの折りたたみ機構が、可動部分であるだけに、丁寧に扱ってやらないと寿命がくるのが早いかもしれない。

ネットでは、その思い切りの良さが評判のポメラだが、ブログ主は、このような電子テキスト入力に徹した単機能機械を発売した KING JIM の決断を評価したい。

願わくは、「ご要望に応えて」などと言い訳しながらあれこれと機能を付け加えていくのではなく、電子テキスト入力機としての本道を歩み、その道を極めてもらいたいものだ。そうすれば、ポメラは、きっとモバイルギアの栄光を受け継ぐことができると思う。

[蛇足]

ポメラに対する2点の願望

*モバイルギアのようなスタイルのもの。キーボードは折りたたみでなくてもよい。D20の液晶の面積の倍あればとても使いやすくなる。
*日本語変換精度の向上。