東日本中部日本北海道大震災その5

15日火曜日、大震災5日目。

早朝、菅直人がTVに顔を出し、政府と東電の合同対策本部立ち上げると言う。(その後の報道。菅直人が東電本社に出かけ、社長以下を叱責したという。経産大臣を東電本社に常駐させるとのこと。菅直人はやることなすことピントがずれて、間違っている。最高指揮官がむやみに本部を離れて第一線に行ってはいけないし、前線指揮官を怒鳴りつけたからといって、本人の溜飲は下がるだろうが、それだけのこと。かえって前線が混乱する。おまけに経産大臣の常駐。参謀本部の参謀が、前線指揮官の側に張り付いて口出しをすると、指揮系統が混乱する元になる。それに、経産大臣は他にもやることがあるだろう。菅直人一派による政権運営は何やら、第2次世界大戦中の日本軍の様相を示してきた。)

夕方の報道で、菅直人が東電本社で、撤退するな、覚悟を決めろ、今、退いたら東電がつぶれることは確実、などと述べたという。脅して言うことを聞かせるのは、指揮官として最下策。日露戦争の奉天会戦のとき、士気が低下し、戦線離脱しようとした兵士を、将校が刀で斬りつけたというが…

計画停電2日目。首都圏の電車の運行状況は、ざっと、平常時の50%くらいか。地域によっては、まったく電車が運行していないところもある。自宅のある地域は、午前中停電のはずだったが、結局停電なし。

6時過ぎ。福島原発2号機で爆発音。高濃度の放射線を観測。TVで解説する学者たちが口ごもっている。

昼前、政府が、福島第1原発から20キロから30キロ範囲は屋内退避を指示。原発付近で、440ミリシーベルトの放射線を観測。今までのマイクロシーベルト単位が1000倍になった。4号機で火災発生。

NHKのTV総合放送が副音声で英語ニュースを提供。

都知事の石原慎太郎が、昨日、今回の大震災を「天罰」と発言したことを、今日、撤回し謝罪した。

夕方になり、TVのニュースが、ガソリンの品切れや食料品の買い占めを報道、どこかの大臣の「冷静」「自粛」を伝える。今頃。自宅近くのスーパーでは、米は1世帯1袋限定で販売。

東証、日経平均、1015円安の8605円で終わる。市場3番目の下げ幅。取引中には一時、1400円近く下落も。

被災地への救援物資輸送のため、東北地方の被害を受けた港湾施設の復興を急ぐとの報道。ようやく。仙台塩釜港は明日から使用可とのこと。塩釜、石巻の復興を重点的にとも。津波に襲われた仙台空港もヘリが離着陸可能になったとのこと。

東日本中部日本北海道大震災その4

14日月曜日、大震災から4日目。

早朝自宅近くのガソリンスタンドは、在庫切れで休業。

昨夜、近隣のスーパーでは、米、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、缶詰類、インスタントラーメン、カップ麺、ペットボトル入りの水が棚からなくなっていた。

JRは都区内以外の電車はほぼ運休、私鉄は一部運休や間引き運転。都立高校などで休校も多数。

午前中、福島原発で別の原子炉を覆う建物が水素爆発で吹き飛ぶ。爆発直後、官房長官が記者会見、直接原発所長に電話で聞いたら、所長が大丈夫と思っているという返事だから大丈夫、という発言。こういうのがもっともイケナイ。東電のことなのだから、まずは東電に任せる。現場も、あっちこっちから問い合わせが来たら混乱する。現場には目前で起こっていることの対応専念させる。それが原則。こんなことも分からない、民主党菅直人一派のお粗末。

東北の太平洋岸に3メートルの津波が来るとの報道、後に誤報と判明。

諸外国のメディアが、これほどの災害にも関わらず、国民が冷静であり、暴動・略奪が起きない、「世界で失われつつある「人間の連帯」が健在」(タス通信東京電)などと報道。ありがたいが、少々こそばゆい。

東電の計画停電、結局実施せず、昼間、停電はなかった。混乱。こんなことを許した菅直人の責任は重大。計画停電などと言ってきたら、電気事業者が地域独占を許された公共事業者であることを念頭に、最後の最後まで、電気の安定供給を命じなければならない。キツネ顔の女性大臣に節電担当大臣を命じる暇があったら、やることが他にいくらでもあるだろう。どこまで無能なのだ、菅直人は。大震災は天災だが、4日目以降の滞りはすべて人災だ。

名古屋市議選で、地域政党・減税日本が、75議席中、28議席で第1党。

大阪地検特捜部の、例の前田元検事の初公判。前田元検事はフロッピーディスクの改ざんを認めた。弁護人が、事件の背景として、厚労省の局長をやっつけろというイケイケドンドンの上司の威圧を感じたことがあったと述べたという。特捜検察の悪しき体質。それを批判することなく垂れ流すだけの新聞・TV。

夕方、官房長官が、午前中の福島原発の爆発でけが人が出たことについて発言。その中で、まず最初に、自衛隊員4名が軽傷であり隊に戻ったことを敬語表現で伝え、次に東電関係者について触れた。一人は重症だというのに。順序が逆だろう。自衛隊員は、官房長官の身内、または部下だろう。まず、民間人、次に公務員について触れるのが順序だ。そんなことも分からないのか。

さらにバカの上塗り。菅直人が、避難所にいる人々を視察したいと言いだし、現地と調整したが断られたことを敬語表現で発表していた。まだ、この期に及んで菅直人はパフォーマンスをしようというのか。バカもここに極まれりだ。それを、間抜けな官房長官が敬語で表現するバカの上塗り。「総理が避難所の皆さんのご苦労をご覧になりたい…」

こんな連中が、この未曾有の大震災で国家経営の責任者だったことは日本にとっての不幸である。

防衛大臣の北沢が、被災地にアメリカ軍の司令官を伴って訪れた。北沢はどこの国の防衛大臣なのだ。自衛隊というものはアメリカ軍の司令官に一緒に行動してもらわないと何もできないのか。国辱的振る舞い。

総理大臣の任命責任

外務大臣の前原某が辞任した。昨日の参議院予算委員会で、野党が、前原某を外務大臣の地位に付けた菅直人総理大臣の任命責任を追求した。

外務大臣を任命した責任?

それを言うなら、こんな菅直人を総理大臣に任命した責任だろう。

では、誰が菅直人を総理大臣に任命したのだ。

それは決まっている。昨年9月の民主党代表選で、菅直人に投票した民主党の国会議員、地方議員、党員・サポーターである。

これまでも繰り返し述べてきたが、代表選当時の公開討論や記者会見における小沢さんの政見や抱負と、菅直人のそれとを比べれば、一目瞭然、どちらが総理大臣にふさわしいかは火をみるより明らかだった。

それなのに、菅直人に投票した民主党の国会議員などの暗愚。さらには、彼らが菅直人に投票するようにそそのかした、「政治とカネ」のデマ宣伝の新聞・TV。

これらの連中の責任は山よりも大きく海よりも深い。

[蛇足]

菅直人を総理大臣に任命したのは形式的には天皇だが、実質的に任命したのは国会で、とりわけこれについて優越的権限をもつ衆議院だ。だから、衆議院議席の過半数以上を持っている民主党の代表を決める選挙が実質的な総理大臣決定選挙だった。

松木謙公・農林水産政務官の辞任と負け惜しみをする菅直人

松木謙公・農林水産政務官は、24日、小沢さんに対する菅直人執行部による処分に抗議して、辞任した。松木氏があげた辞任理由は次のようなもので、小沢さんや小沢さんに共感する人間には党内で基本的人権が認めれていないことや、菅直人執行部のTPP参加や消費税増税発言など論議なしの非民主的な党運営への異議ということだが、至極もっともなことだ。

ブログ主は、松木氏の決断と行動を支持する。

ところで、菅直人が自分の指導力のなさを天下に見せつけられたものだから、やはりというか、案の定というか、負け惜しみをしている。

松木氏は、直接、辞表を提出するつもりだったが、任命権者の菅直人は、ニュージーランド地震の対応に専念するとして難色を示し、会わなかった。

ニュージーランド地震の対応だと?

そんなことを理由にして、自分が任命した政務官の辞表受け取りから逃げるのか。どこまで小ずるいのだ、この菅直人という男は。バカ女房が側にいないとなにもできないのか。

一人前の男なら、敗北を素直に認めて辞表の受け取りぐらい自分でやれ!

この国の癌は新聞・TV

ようやく、菅直人の政治家としての命脈が尽きそうである。

あの、サバの腐ったような目つきの菅直人とそのバカ女房が、表舞台から消えてくれることは日本国民と日本国にとって慶賀の至りである。

しかし、昨年9月の代表選で、小沢さんという最良の選択肢がありながら、このような最低の人物に投票し代表に選んだ民主党の国会議員、地方議員、党員・サポーターの責任は重大きわまりない。全員、頭を丸め、滝にでも打たれて、おのれの罪を悔いよ。

しかし、もっと罪が深いのは、「政治とカネ」のバカの一つ覚えを垂れ流し、国民を欺き続けているこの国の新聞・TVである。

本来、人々の曇りなき目となり耳とならなければならないマスメディアが、逆に、人々の目を塞ぎ耳を詰まらせ、小沢さんに関するありもしないデマ情報を刷り込む。

不正な報道を繰り返す新聞・TVは、人々が社会や政治に関して判断する際の材料に歪みを与えることにより、人々の正しい判断を妨げ、結果として、社会や国家のあり方を誤るものである。

このような新聞・TVは、いつの間にか体内に発生し、やがては本体を滅ぼす癌細胞のごときものだ。これを放置すれば、社会や国家が危うい。

不正な報道を繰り返す新聞・TVに対しての治療法は、見ない、読まない、聞かない、の「3ない」が一番効果的だ。

誰も見向きもしなくなれば、彼らも自分たちのしていることがいかに間違ったものであることに気付くことも、あるいはあるかもしれない。癌細胞が自ら萎縮していくことも可能性としてないことはない。

ブログ主は、わが国の新聞・TVが、社会や国家の健全な発展のために尽くすというジャーナリズム本来の役割に目覚め、本道に立ち返るべく、自ら、癌細胞を萎縮させる力を発揮することを願うものである。

久しぶりに筋の通った政治的文書が現れた

17日、民主党の比例代表単独選出の衆議院議員16名が、民主党籍のまま、民主党の院内会派「民主党・無所属クラブ」を退会し、新たに衆議院の院内会派「民主党政権交代に責任を持つ会」、通称「民主党国民の声」を立ち上げた。

16名が、「民主党・衆議院比例代表単独議員有志一同」の名で出した『約束を果たす民主党への回帰宣言』(後掲)は、ブログ主の思いと一致する。したがって、ブログ主は、この宣言に賛意を表明し、この行動に出た有志議員を支持する。

宣言の内容は、簡にして要を得ているので、一読了解可能、誤読の余地はないと思われる。だから、余計な解説は付け加えない。

以上で、本論は終わり。以下、感想を少々。

この16名の議員さんの大半は、2009年総選挙で初めて当選した人たちだという。年齢や当選以前の経験はさまざまなようだが、代議士1年生だからこその、意表を突く新鮮な、しかし、代議制民主政治の本筋をとらえた行動ができたのだろう。ブログ主が、主権者・国民の代表である議員さんに期待するのは、小泉某がやったような中身のない空疎なパフォーマンスではなく、まさに、この宣言のような、論理的に筋の通った確固とした主張であり、新しい集団を創る行動なのだ。

久しぶりに、筋の通った明快な政治的主張に接して、ブログ主は単純に喜んでいる。

『約束を果たす民主党への回帰宣言』全文

「今の菅政権は、国民との約束を果たす本来の民主党政権ではない」 今、民主党議員の多くが強くそう感じている。「国民の生活が第一」の政治理念は、おととしの衆議院総選挙での、民主党と国民との最大の約束だった。しかし今の菅政権ではどんな事態が進行しているだろうか。

総選挙では、予算のムダを徹底的に削り、新たな政策の財源に充てるとしたマニフェストを掲げ、政権交代を実現した。しかし、「予算の総組み替えなどを行う」と主張していたのに、ほぼ手つかずの一方で、先週、菅総理大臣は、「衆議院の任期中上げない」としていた消費税については、「来年度末までに法的な対応をしなければいけない」と発言し、増税への意欲をあらわにした。

菅政権は国民との約束、マニフェストを捨てたのである。

また、政治家主導で日本を立て直すはずが、目玉とされた国家戦略局の設置法案は実現せず、公務員制度改革も反古にされている。官僚に頼り放しだが、尖閣問題や北方領土問題など、もっとも政治主導であるべき案件で失敗すると官僚のせいにする。

菅政権は政治主導の御旗も捨てたのである。

菅政権は、民主党の理念、そして「国民の生活が第一」という国民の皆様への約束をも捨て去ったのである。

菅政権が本来の民主党の政策を捨て、本来の民主党の政治主導を捨て、本来の民主党の国民への約束を捨て去って省みないならば、それは国民が願いをかけた本来の民主党そのものを捨て去ることになる。

そして、このことは、本来の民主党への支持の上に比例代表で当選した我々の存在意義すらも打ち消すことになる。

我々は民主党と国民との約束の上に存在する比例代表の議員だからこそ、本来の民主党の姿とはかけ離れた今の菅政権にはもう黙ってはいられない。みすみす旧来からのしがらみにはまり込み、無原則に政策の修正を繰り返す菅政権に正当性はない。我々は今こそ「国民の生活が第一」の政策を発信し、国民の信頼を取り戻していかなければならない。

しかし、我々は、民主党に対する信頼が地に落ちた今となっても民主党を捨てるつもりはない。歯を食いしばっても、国民との約束であるマニフェストの実現に取り組む我々こそが、本来の、そして真の民主党であるからだ。

従って、我々は、国民との約束を果たす議員集団であることを、改めて国民の皆様に行動で示すために、衆議院での民主党・無所属クラブとは分かれ、新たに院内会派を設立する。そして同志一同が結束して、「国民の生活が第一」の政策を実行すべく今後、行動を展開していくこととする。

2月17日 民主党・衆議院比例代表単独議員有志一同

小沢さんの「処分」を言い募る民主党の恩知らずたち

民主党執行部を牛耳る菅・仙谷・岡田一派が、小沢さんの「処分」を機関決定しようとしている。

小沢さんは、言わずと知れた政権交代の立役者であり、民主党が、今日、政権の座にあるのは小沢さんのおかげである。小沢さんは、前原某が代表をしていたとき、偽メール事件で地に落ちた党勢を盛り返し、民主党の今日を築いた恩人だ。

その、大功績ありの大恩人である小沢さんを、根も葉もないでっち上げの陰謀事件を口実に「処分」し、おとしめようとする恩知らずを、当たり前の感覚をもつふつうの人間は受け入れない。子どもだって、そんなことは分かる。

それなのに、なにを血迷ったのか、菅・仙谷・岡田一派のやりようは理解に苦しむ。このような、人非人の仕業は、早晩、人々の支持を失うことになるので、彼らは自ら墓穴を掘っているようなものなのだが。

朝日新聞を始め大手マスコミが、けしかけてくれることが頼みなのだろうか。そんなものは、鳥の毛ほどに軽く、当てになんかならないのに、バカな連中だ。

さてさて、次の選挙が楽しみになってきた。待ってろよ、菅に仙谷に岡田。

ごっこ遊びの日本社会

菅直人や、この菅直人を民主党代表に選んだ民主党国会議員・地方議員・党員・サポーター、これらを報道・論評する新聞・TVの社員、政治評論家や経済評論家、これらの連中の言動を見ていると、総理大臣ごっこ、国会議員ごっこ、党員ごっこ、新聞・TVの記者ごっこ、評論家ごっこをしている子どものようにしか見えない。

子どもだから、誰も責任をとろうとせず、言いたい放題のやりたい放題。

いったい、いつからわが日本社会は、こうなってしまったのか。

1945年年8月の敗戦以降のことか。

当初は占領軍、その後は、アメリカ合衆国政府が、この子どもたちの保護者になった。

そういえば、占領軍総指令官だった米国軍人が、日本人は12歳の子ども、と言ったのだった。

まことに遺憾ながら、戦後のわが国の歴史は、この発言が正しかったことを証明している。

悔しくないのか、日本人。

格付け会社の怪

先日、スタンダードアンドプアーズ(S&P)という格付け会社が、わが日本国政府発行の国債の格付けを下げたことについて、総理大臣菅直人閣下が、「そういうことは疎いので」とやらかして騒ぎになったことは、1月31日の記事で触れた。

ま、菅直人の間抜けさ加減については、置いておくとして、マスコミが、この格付け会社がやっている格付けなるものについて、きちんとした判断をしないまま、やれ、国債の評価が下がったから財政再建だ消費税だ、と恐怖をあおったり、だから日本人は世界を知らないなどとしたり顔で言うのは犯罪的行為だ。

なぜ、犯罪的行為なのか。それを明らかにするために、まず、格付け会社とはそもそもなにをやっているものなのか、おさらいしておこう。

企業などの発行する社債などの債券(すなわち借金証書ですな)の評価=信用度、たとえば、その債券を買っても損をしないかどうか、つまり、その債券=借金証書がちゃんとものをいって、そのときがくればその借金の借り手がきちんと借金を返すかどうか=債券が現金化できるかどうか、あるいは、約束された利息がちゃんと支払われるかどうか、といったことは、債券を買おうとする人=金を貸す人にとってはすこぶる重要な情報だ。

そこで、登場するのが、この債券の評価を商売にする格付け会社という名の会社だ。

ちょっと前までは、格付け機関などと、さも、公共性をたっぷりもっているような名で呼ばれていた(今でもわが日本国では、一部の格付け会社は金融庁によって指定格付け機関と呼ばれている。)

だから、どこかの国の政府機関か、はてまた、国際連合の機関かと間違うが、そんなことはない。ただの民間会社だ。上記のS&Pやムーディーズなど有力な格付け会社はアメリカ合衆国のれっきとした民間会社だ。

さて、格付け会社も、会社である以上は稼がなくちゃならない。

じゃ、どうやって稼いでいるのかというと、これが、なんと、債券を発行する会社から格付けを依頼され、その手数料名目で金を受け取って稼いでいるのである。

株取引で巨万の富を築いたアメリカの大富豪ウォーレン・バフェットはムーディーズの最大株主でもある。彼は、アメリカでは企業が社債を発行するときは必ず格付け会社から格付けを取らなければならない仕組みになっていることをとらえ、制度的に手数料が入ってくるビジネスは儲かるから株主になっている、自分で株を買うときは格付けに頼らず自分で調べる、とのたもうているそうだ。つまり、格付け会社の仕事は信用しないが、儲かればそんなことはお構いなし、というわけなんだが、なんでしょうね、これって。

ワオ!

これ、利益相反という有名な話ですな。

たとえば、あの「白雪姫」。あの物語で、意地悪女王が、鏡に向かって「世界で一番綺麗なのはだあれ」と聞くでしょう。鏡が鏡でいられるのは、意地悪女王が鏡を壁に掛けている間だけ、自分の気に入らない答えが返ってきたらぶちこわされてしまうということだと、鏡はどうするか。鏡として生き残りたければ、色よい返事をするに決まっている。

鏡が格付け会社、意地悪女王が債券発行会社だとしたら、この格付け会社というものが、手数料をもらう相手の会社が発行する債券の評価について、実態とは異なる評価をする可能性が、いついかなる場合にあっても100%ないと断言できるだろうか。

さらに加えると、格付け会社の評価なるものは、過去の実績や市場の評判などから将来はこうなるだろうという、予測とか予言に過ぎないのであって、世の中、一寸先は闇なのに、神ならぬ人間の予測や予言がどこまで確実性をもつのかという根本的な疑問もある。

事実、今世紀に入って早々、アメリカはテキサスのエンロンなるエネルギー取引会社が、当時としては負債総額でアメリカ市場最大の破綻をしたが、格付け会社は破綻直前までエンロンを投資適格と、間抜けにも判定していた。

また、サブプライムローン問題以降、世界経済は不況の中にあり、日本の学生さんの就職難や中小の事業者さんの苦難はもちろん、世界中が苦しんでいるわけだが、そもそも、サブプライムローンという最終的には誰も借金を返さない借用証書を細切れにしてばらまいた債券に、大丈夫、信用できるから売買してオーケーとお墨付きを与えたのは、ほかならぬ、これらの格付け会社だった。

サブプライムローン問題は、アメリカの金融資本が世界を手玉に取った一種の詐欺事件だったが、この世界的詐欺事件の主役の一人は、サブプライムローンの細切れ入りの債券に、優良な格付けを与え、結果的に信用不安といういわば経済活動にとってのウィルスを世界中にばらまくことになった格付け会社だったと、ブログ主は思っている。

という次第で、ブログ主のような経済音痴でも、ネットで調べれば、格付け会社の格付けなるものがかなりいい加減で、当てにならないものであることはすぐにわかる。だから、格付け会社の格付けなるものをかつぎ回って、あることないことない交ぜにした虚偽情報を垂れ流すのが、どんなに犯罪的なことかもすぐにわかる。

そうだというのに、マスコミの諸君の報道は、いったい何なのか。記者クラブで麻雀・花札で遊ぶのに忙しくて勉強している暇がないか。それとも、記者クラブでとぐろを巻いていれば、財務省だかなんだか知らないが、発表資料がごまんと下げ渡されて、それを右から左に流していれば、デスクに怒られない程度の出席原稿くらい簡単にでっち上げられるから、まじめに勉強なんて、ばかばかしくてやってられないのか。

でもね、そんな、格付け会社なるものについての初歩的な勉強もしないまま、国債の評価が下がったから、さあ大変だなどと、例のオオカミが来たよとデマを叫んでついにはすっかり信用を失った少年のようなことをしていると、そのうち地獄に堕ちるよ。

茶道なるもので何を学んだのか菅伸子

また、あの希代のバカ女、菅伸子が話題を提供してくれました。ありがとう。

先日、このバカ女のアホ亭主である日本国総理大臣菅直人閣下が、格付け機関のプアーズだかなんだかが、わが日本国政府発行の国債の格付けを下げたことについてコメントを求められ、「そういうことには疎いので」とのたもうたことはみなさまご存じの通り。

今は、格付け機関なるヌエのような民間会社の問題性や、日本国政府発行の借金証書である日本国債の評価については立ち入らない。これらについては、後日あらためて話題にしたい。

29日、京都外国語大学で、「茶の湯と私」と題して講演した際、このバカ女、アホ亭主に、「疎いなんて言うんじゃない、知らなかった、というんですよと言いました」としゃべったんだそうだ。

「疎い」というのと「知らない」というのと、どこがどう違うのかね。分かる人がいたら教えて欲しいものだが、「疎い」も「知らない」も同じことだろうて。こういうのを、「めくそはなくそを笑う」とか「五十歩百歩」というのだろう。もう、ほとんど漫才の世界だな。ご両人は、総理大臣夫婦なんて柄にもないことはさっさと止めて、お遍路でもしながら、「元総理大臣とそのバカ女房コンビの漫才道中」でもやらかしたほうがよい。

もっとも、こんなネタでは、行く先々で、水でも浴びせられて追い払われるのがせいぜいだろうが。

ところで、この女、茶道の藪内流の師範だそうだ。

茶道の師範。うーむ。茶道、ね…。

当日の講演の演題が、「茶の湯と私」!?

まあ、一目、このバカ女の手には余る演題だが、引き受ける方も引き受ける方、頼む方も頼む方。

引き受ける方の厚顔無恥は言うまでもないが、頼んだ方の京都外国語大学とやらも恥ずかしくないのかね。

まさか、このバカ女の講演を学生に聞かせれば学生の情操教育上効果ありなんて勘違いしたんじゃないだろうが、有名人を講演に招けば話題になり、学生募集に好都合とでも考えたのなら、逆効果だな。こんなバカ女にこんな分不相応な演題で講演させる大学は、その見識が問われるよ。

さて、このバカ話を伝えたのは、あの朝日新聞のネット配信記事だが、記事の最後に、こうある。

「あの人はおっちょこちょいなんです。トップになったら、おっちょこちょいじゃすまないの」と語り、場内は笑いに包まれた。

笑い? この笑い、苦笑、嘲笑だろう。取材記者さんよ、取材はちゃんとして、取材したことをちゃんとした日本語で表現しなさい。そうデスクに言われてないの?  あ、そうか、デスクもちゃんとした日本語書がけないんだったね、いつも「政治とカネ」のオウム返しだから日本語忘れちゃったんだ。そうか、取材記者さんだけ、責めるのは酷だったね。ワルイワルイ。